周―理想化された古代王朝 (中公新書)

佐藤 信弥

あらすじ・内容紹介

中央公論新社

出口 治明が HONZ で執筆した書評対象書。

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出口 治明

「中国では、常に古代の聖天子の時代が憧憬される。伝説の堯や舜はともかく実在が確実視される周の文王や武王、周公旦の時代である。周は約800年続いたが、これまで意外なことに読みやすい通史がなかった。本書は待望の1冊である。 従来の中国の古代史は概ね司馬遷の叙述(史記)など伝世文献に依拠してきたが、当時の金文(青銅器に彫られたもの)や竹簡などの同時代資料が陸続と発掘されるにつれ、古代王朝の実像が少しずつ詳らかになってきた。著者は、伝世文献と出土文献をバランスよく渉猟し、周を読み解くキーワードとして祀(祭祀)と戎(軍事)を取り上げた。なるほど、切れ味はよさそうだ。 殷(商)を倒して周が成立した牧野の戦い(BC11世紀後半)。これは関ヶ原のような大決戦ではなくむしろ桶狭間のような戦いであったようだ。」