あらすじ・内容紹介

新潮社 · 1985年

宮本輝による1982年発表の長編小説。元夫婦の往復書簡で物語が進む傑作。

この本を推薦している人 (2人)

百田 尚樹

「自分で書くようになってからは、何か得るものがないかなーと思って過去に読んだものを読み返すことが多いんです。最近なんかは宮本輝さんの『錦繍』。改めてうまいなあと思いました。10年おきくらいに読み返してますけど、今回50歳を超えて作家となって読み直した時に、改めて構成とストーリー展開のうまさに気づきました。しかもつかみがうまい。え、この2人には過去に何があったんや、といきなりドラマが始まる。謎がいっぱい含まれているんです。優れたドラマはすべて優れたミステリーやと思うんですが、まず謎が魅力的でないといけない。『錦繍』は謎も魅力的やし、この2人はこれからどうなるんやろうと思わせますね。」

湊 かなえ

「宮本輝さんの『錦繍』を読んだのもこの時です。これは元夫婦の往復書簡ですが、ちょうど現地ではパソコンを持っている人なんてSEくらいで、みんな手紙でやりとりをしていたんです。協力隊の訓練を一緒に受けて、各国に行った人たちに毎晩手紙を書いていました。そんな中で出合った『錦繍』なので、手紙だけでこんな風な物語ができるなんて、という心境になりました。『氷点』と『錦繍』は二大感動本といっていいくらいですね。」