百田 尚樹

Naoki Hyakuta
作家 放送作家 小説家 本屋大賞作家

1956年大阪府生まれ。放送作家として『探偵!ナイトスクープ』など人気番組を手がける。2006年『永遠の0』で小説家デビューし、累計500万部超の大ベストセラーに。2009年『ボックス!』が第30回吉川英治文学新人賞候補・第6回本屋大賞5位。代表作に『海賊とよばれた男』『モンスター』『風の中のマリア』『影法師』など。

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おすすめされた本

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コロボックル物語 だれも知らない小さな国

百田が「ああ、僕もこんな秘密の山がほしい」と夢中になった一冊

佐藤さとるによる1959年発表の児童文学の名作。日本ファンタジーの金字塔。

百田 尚樹 2010年

「母親が本を一冊誕生日か何かで買ってくれたんです。後で聞いたら新聞だったかで薦められていたかららしいんですが、佐藤さとるさんの『だれも知らない小さな国』でした。これが面白くて。『だれも知らない小さな国』は何回も読みました。あの作品に惹かれた理由はいくつもあるけれど、いちばんは自分だけの小山を持つ、ということですよね。男の子が誰も知らない自分だけのユートピアを発見する、この面白さです。ああ、僕もこんな秘密の山がほしいなと思っていました。その秘密の場所に一人、小さな女の子が現れて、靴を川に流したというので追いかけた時に、靴の中に小さな人を見つけるんですよね。10数年後に再会するというのも、小学生ながらすごくロマンチックなものを感じました。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

奇巌城 怪盗ルパン全集

百田が小学校高学年で「ハマって全部読んだ」ルパンシリーズ

モーリス・ルブランによるアルセーヌ・ルパンシリーズの代表作。

百田 尚樹 2010年

「小学校高学年の時になんでか、ポプラ社の怪盗ルパンのシリーズにハマって全部読みました。そこからホームズというのもあるらしいと知って読んでみたんですが、子供の僕には大人すぎて、ルパンのほうが面白いなと思っていました。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

地球を呑む

百田が「ものすごく衝撃的でした」と語る手塚治虫の野心作

手塚治虫による1968年連載開始の青年漫画。『ビッグコミック』創刊号からの連載。

百田 尚樹 2010年

「ちょうど『ビッグコミック』が創刊された頃だったんです。創刊メンバーに手塚治虫さん、藤子不二雄さん、石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)さんがいて。僕にとっては神様です。手塚さんは『地球を呑む』という長編を連載していて、これが大人向けの漫画やったんです。主人公は学も教養もない、酒を飲むのが大好きという男。テーマは金と愛と美貌。すごいエロティックで、絶世の美女が出てきてあらゆる男を虜にするんです。手塚さんの野心作やったと思います。それまで『どろろ』とか『バンパイヤ』とか『鉄腕アトム』しか知らなかった僕にとっては、ものすごく衝撃的でした。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

どろろ

百田が子供時代に親しんだ手塚治虫の名作

手塚治虫による1967年連載開始の伝奇活劇漫画。

百田 尚樹 2010年

「それまで『どろろ』とか『バンパイヤ』とか『鉄腕アトム』しか知らなかった僕にとっては、ものすごく衝撃的でした。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

笑ゥせぇるすまん

百田が「びっくりさせられた」藤子不二雄Aの大人向け漫画

藤子不二雄Aによる1968年発表のブラックユーモア漫画(原題『黒ィせぇるすまん』)。

百田 尚樹 2010年

「もう一人の藤子不二雄(A)(安孫子素男)さんも『黒ィせぇるすまん』(笑ぅせぇるすまん)で、びっくりさせられました。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

佐武と市捕物控 1

百田が「神様」と仰ぐ石ノ森章太郎の大人バージョン作品

石ノ森章太郎による少年サンデーから大人バージョンに展開した時代劇漫画。

百田 尚樹 2010年

「石ノ森章太郎さんも少年サンデーでやってた『佐武と市捕物控』を大人バージョンで始めて。創刊メンバーに手塚治虫さん、藤子不二雄さん、石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)さんがいて。僕にとっては神様です。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

敦煌

百田が大学時代に「本当にすっごく面白かった」と語る井上靖の代表作

井上靖による1959年発表の歴史小説。1959年第1回毎日芸術賞受賞作。

百田 尚樹 2010年

「大学時代に読んだものは10冊もないと思うんですけれど、憶えているのが井上靖の『敦煌』。先輩に面白いから読めといわれて読んだら、本当にすっごく面白かった。でも僕の常で、そのあと井上さんの作品は読んでいません。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

夏の流れ

百田が「現代文学のすごさにはじめて触れた」丸山健二のデビュー作

丸山健二による1966年第56回芥川賞受賞作。最年少受賞記録は綿矢りさに破られるまで30年以上残った。

百田 尚樹 2010年

「いちばんハマったのは丸山健二さん。すっごい好きです。現代文学のすごさにはじめて触れたのは丸山さん。デビューしてから10年くらいの作品は全部読みました。デビュー作の『夏の流れ』は綿矢りささんに破られるまでは芥川賞受賞の最年少記録だったんですよね。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

三角の山

百田が「もっとも震えた」「恐ろしい名作や思いました」と評する一冊

丸山健二による長編小説。

百田 尚樹 2010年

「僕がもっとも震えたんは『三角の山』。恐ろしい名作や思いました。保守的な村で、10数年前によそ者と不倫スキャンダルを起こした上に恋にも破れて村中の笑いものになって出奔した姉が、突然帰ってくるんです。村いちばんの豪邸を建てて、その棟上の日に帰ってくる。その半日の出来事を弟の目から書いている。台詞のカギカッコも一切なく、固有名詞も一切ない。いつの時代の話かも分からない。文字だけで描けるイメージの強烈さがすごかったですね。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

破獄

百田が「大傑作やと思います」「偉大な文学」と絶賛する吉村昭の代表作

吉村昭による1983年発表の長編小説。実在の脱獄王・白鳥由栄をモデルにした記録文学。

百田 尚樹 2010年

「吉村昭さんの『破獄』。大傑作やと思います。実在の、日本にいた脱獄王をモデルにした小説なんですけれど、生涯で脱獄を4回やっているんです。彼は脱獄するってみんな知ってるから、彼のためだけに作った独房に入れたりするんですけれど、それでも抜ける。超人です。「これ事実か!」と思いました、最初。でも読み進めていると、これは単なる脱獄本ではなくて、もっと偉大な人間の物語やなと思って。いかなる絶望的な状況においても決して諦めずにとことん闘う、そういう男の偉大な不屈の物語なんやと思わせるんです。ノンフィクションは事実の強烈さがありますが、これは事実を超えた精神の寓意性を感じます。『破獄』は偉大な文学やと思います。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

錦繍

百田が「10年おきくらいに読み返してる」宮本輝の代表作

宮本輝による1982年発表の長編小説。元夫婦の往復書簡で物語が進む傑作。

百田 尚樹 2010年

「自分で書くようになってからは、何か得るものがないかなーと思って過去に読んだものを読み返すことが多いんです。最近なんかは宮本輝さんの『錦繍』。改めてうまいなあと思いました。10年おきくらいに読み返してますけど、今回50歳を超えて作家となって読み直した時に、改めて構成とストーリー展開のうまさに気づきました。しかもつかみがうまい。え、この2人には過去に何があったんや、といきなりドラマが始まる。謎がいっぱい含まれているんです。優れたドラマはすべて優れたミステリーやと思うんですが、まず謎が魅力的でないといけない。『錦繍』は謎も魅力的やし、この2人はこれからどうなるんやろうと思わせますね。」

– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第107回 百田尚樹インタビュー(2010年9月)

百田 尚樹の著書

百田 尚樹 本人が著者の本(国立国会図書館サーチより)