映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ コンテンツ消費の現在形

稲田 豊史
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あらすじ・内容紹介

2022年

なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのか―。なんのために?それで作品を味わったといえるのか?著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか?いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか?あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。

この本を推薦している人 (1人)

岡田 斗司夫

「倍速視聴の歴史——19世紀末から映画は映画館でしか見られなかった。1950年代から家庭テレビ、1960〜80年代にビデオ・DVD、2000年代に配信、2010年以降は倍速視聴・10秒飛ばしができるようになった。 僕も最近飛ばし見するようになった——24apr のプレミアムでは『邪道でしょう』と言ったんですが、あふれるコンテンツについに負けを認めて、見ないよりマシだと考えるように。携帯・スマホと同じで突っ張ってもすぐ折れる。 なぜ飛ばし見が広まったのか——(1) 作品が多すぎる、Netflix・Amazon Prime のサブスクで無限に見れる、YouTube・TikTokで毎日コンテンツが流れてくる、(2) コスパという概念が浸透した、(3) 作品の鑑賞ではなく『コンテンツの消費』になった——『履修』という言葉が出てきた、見るべきリストを処理する感覚。 台本もすべてセリフで説明する作品がヒットするように。鬼滅の刃アニメ第一話で『息が苦しい、凍てついた空気だ、息が重い、崖から落ちるだから落ちると助かった雪で』とセリフで全部説明する——漫画では情報量が少ないから必要だがアニメだと不要なはず。しかし映像だけのシーンでは観客がスマホを見ちゃう、セリフがない=情報量が減ったと思い込む。 プロデューサー側は『分かりやすくしろ』と言いがちで、ツンデレも『嫌いって言ってるけど実は好き』が通用しなくなり、『ツンデレですよ』と明らかにするように。脚本家・佐藤大氏は『分かりやすくすると面白くなくなりますよ』とハッキリ言うが、製作委員会は『面白くなくてもいいから分かりやすく』と返す。これは『自分の頭が悪いと認めたくない、分からない=つまらない』という観客側の論理。」

– 出典: YouTube『岡田斗司夫ゼミ』映画を早送りで観る人たち ファスト映 解説(00:32〜)