長くつ下のピッピ
リンドグレーンによる1945年発表のスウェーデン児童文学の古典。
「自分から自発的に繰り返し読んだのは、リンドグレーンの『長くつ下のピッピ』やケストナー。それらが最初にああ、本を読むって面白いんだなあと思ったきっかけ。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)1976年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2000年『格闘する者に〇』でデビュー。2006年『まほろ駅前多田便利軒』で第135回直木賞、2012年『舟を編む』で第9回本屋大賞を受賞。代表作に『風が強く吹いている』『神去なあなあ日常』など。小説のほかエッセイ集『しをんのしおり』『極め道』『妄想炸裂』なども人気。
リンドグレーンによる1945年発表のスウェーデン児童文学の古典。
「自分から自発的に繰り返し読んだのは、リンドグレーンの『長くつ下のピッピ』やケストナー。それらが最初にああ、本を読むって面白いんだなあと思ったきっかけ。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)ケストナーによる1933年発表の児童文学の古典。寄宿学校を舞台にした友情物語。
「ケストナーは岩波から出ている子供向けの全集を全部読みました。『飛ぶ教室』がすごく好きだったのを覚えています。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)天沢退二郎による1973年発表の児童ファンタジー小説。
「日本のものを読むようになったきっかけの一つは、小学校低学年の頃に読んだ天沢退二郎の『光車よ、まわれ!』ですね。児童向けのファンタジーで、これは何回も何回も読みました。子供たちが悪の力と対決する話なんですが、マンホールに浮かび上がる光車を日光にかざすと悪の力をはじくことができるとか、夜の図書館に行ったり水路を通って敵を出し抜いたりと、非常にワクワクする話なんですね。それでいて結構シビアなところもあったりして。自分に近い世界でこんなに面白い話があるなんて、と思って、それから日本のものを読むようになりました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)泉鏡花の短編「外科室」「海城発電」を含む岩波文庫。1895年発表の名作短編。
「ちょっと暗めのエッチなのが好きだったんですよ(笑)。『外科室』なんてもう、ウットリだわって思っていました。中学生が好きそうなシチュエーションなんです、手術をすることになって、執刀医は昔の恋人で、麻酔をかけられるのが嫌だと言って…。今考えると、フン、馬鹿なこと言ってんじゃねーよ、って思いそうなんだけれど、そう思わせない麗しい文章で。美男美女しか出てこないし。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)坂口安吾の短編「桜の森の満開の下」「白痴」など代表的短編を収録。
「坂口安吾も『桜の森の満開の下』などの、ロマンティックなものが好きでしたね。でも、『風博士』みたいな、くだらないものも好きでした。下手な落語よりもタチの悪いオチなんだけれど、そういうのも、"愛い奴、安吾"という感じで。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)坂口安吾による1931年発表のナンセンス短編「風博士」などを収録。
「『風博士』みたいな、くだらないものも好きでした。下手な落語よりもタチの悪いオチなんだけれど、そういうのも、"愛い奴、安吾"という感じで。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)村上春樹による1985年発表の長編小説。第21回谷崎潤一郎賞受賞作。
「中学生くらいの時は一時期そういうこともしました。村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』を読んで、こりゃすげえ!と思って、何を間違えたのかハードボイルド調のものを書き始めたんです、授業中とかに。でも当然上手に書けなくて、ハア~がっかり、と、やめちゃいましたけど。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)丸山健二による2004年発表の長編小説。
「新潮社さんを通して、サイン本をいただいたんですよ!!! 私が好きだって言っていることを担当編集者さんが伝えてくださったらしくて、わざわざ書いてくださって。私、もう、本当に嬉しくて。家に神棚があったら間違いなく飾ってますね。あまりに嬉しくて、やや泣きそうです。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)丸山健二による1996年発表の長編小説。
「中学生の頃に読んだ『水の家族』という作品ですね。その頃って思春期特有の、どうでもいいことでモヤモヤ悩んだりすることがありますよね。坂口安吾や泉鏡花も面白かったけれど、そのモヤモヤに答えてくれるものじゃなかったんです。でも、この『水の家族』は答えてくれた。そうか小説ってこういうものなんだ、と感じましたね。私は何度読んでも心を揺さぶられます。狭い世界を描いているようで、ちっとも狭くない。平凡に見えた人たちもちっとも平凡じゃなかったってことが分かる。ダイナミズムがあるんです。それから、ずっと、丸山さんの作品は読んでいますね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)中井英夫による1964年発表の本格ミステリー。日本三大奇書の一冊。
「大学生時代には中井英夫がすごく好きになって。やっぱり『虚無への供物』が最初に読んだということもあって、1番好きですね。非常に切ない話であるところも。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)有栖川有栖による2001年発表のミステリー短編集。
「そのあとぐらいからは、高村薫さんとか有栖川有栖さんを読むように。全部読んだと思います。好きになったら一応全部読んでいます。そのなかでいうと、高村さんは合田シリーズが好きで、有栖川さんだったら『絶叫城殺人事件』ですね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)大西巨人による1980年完結の長編小説。第二次世界大戦中の軍隊を舞台にした戦後文学の傑作。
「あと最近は大西巨人さんが好きです。昔、古本屋でバイトをしている頃、彼の『神聖喜劇』を探しにくるおじいさんがめちゃくちゃ多かったんです。そんなおじいさんたちにも朗報なんですが、光文社から文庫で復刊されたんですよ。それで、読んでみたらすっごい面白かったんですね。第二次世界大戦の軍隊の話なので、おじいさんたちは自分の軍隊時代の思い出をもう一回味わえるかと思って探しに来ていたんだと今になって推測しますが、そんなあまっちょろい内容では全然なくて。それからは、大西さんの作品を読むようになりました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第33回 三浦しをんインタビュー(2004年7月)