ねじれた町
眉村卓によるジュブナイルSF。子供時代の不思議体験を描く。
「もう少し大きくなると、眉村卓、星新一、赤川次郎などを読みました。眉村卓は『ねじれた町』とか、赤川さんだったら『マリオネットの罠』をよく覚えています。海外モノではエラリー・クイーンの『エジプト十字架の秘密』など。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。仙台在住。2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、2008年『ゴールデンスランバー』で第21回山本周五郎賞および第5回本屋大賞を受賞。代表作に『重力ピエロ』『チルドレン』『グラスホッパー』『マリアビートル』『ホワイトラビット』『AX』など。映画化作品多数。
眉村卓によるジュブナイルSF。子供時代の不思議体験を描く。
「もう少し大きくなると、眉村卓、星新一、赤川次郎などを読みました。眉村卓は『ねじれた町』とか、赤川さんだったら『マリオネットの罠』をよく覚えています。海外モノではエラリー・クイーンの『エジプト十字架の秘密』など。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)エラリー・クイーンによる1932年発表のミステリーの古典。国名シリーズの代表作。
「海外モノではエラリー・クイーンの『エジプト十字架の秘密』など。だから、みんなが読むようなものを読む、という感じで、特に読書好きというわけではなかったんですよ。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)平井和正による超能力・宗教SFシリーズの古典。
「中学生になってからは都築道夫さんを読んだり。夢枕獏さんの「キマイラ」シリーズにもハマりましたね。あとは平井和正さんの『幻魔大戦』。当時松戸に住んでいたんですけれど、神保町を知ったのがこの頃で、古本屋で全巻買って。でも結構好きでしたね。平井さんはほかに『ウルフガイシリーズ』も夢中になって読んだのを覚えています。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)島田荘司による1985年発表の本格ミステリー。吉敷竹史シリーズの一冊。
「島田さんの作品で一番うわっ、って思ったのは『北の夕鶴2/3の殺人』。あと外国作品はあまり読まなかったんですが、『ウッドストック行最終バス』のコリン・デクスターや『偽のデュー警部』のピーター・ラヴゼイは好きで、過去の作品も遡って読んでいました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)コリン・デクスターによる1975年発表のモース警部シリーズ第1作。
「あと外国作品はあまり読まなかったんですが、『ウッドストック行最終バス』のコリン・デクスターや『偽のデュー警部』のピーター・ラヴゼイは好きで、過去の作品も遡って読んでいました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)夢枕獏による1989年発表の幻想小説。第10回日本SF大賞受賞作。
「高校生の頃で記憶に残っているのは夢枕獏さんの『上弦の月を喰べる獅子』。受験の時に買って、勉強しなくちゃ、と思いながらも夢中になって読みました。あれは今でも本当にすごいと思う。神を扱ったテーマのものって最終的に結論を出さずに曖昧にする手法が多くて、これもそうかなと思っていたら、ちゃんと結論が出ていたんです。僕としてはすごくカタルシスがありましたね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)島田荘司による1990年発表の御手洗潔シリーズ。
「大学時代、『暗闇坂の人喰いの木』が御手洗潔シリーズで久々に出るという情報を雑誌で知り、その月の下旬発売というのに、もう中旬から毎日本屋に通いはじめたんですよ。早目に出るかも、と思って。そうしたら結局1か月くらい刊行が延びたみたいだったんですが、すでに毎朝丸善に原付で行って新刊コーナーを見るのが日課になっていて。途中からは修行のようでしたね、どうせ今日もないんだろうな、って。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)坂崎乙郎による美術評論の名著。
「島田さんにハマっていた高校生の頃、うちの親から『絵とは何か』という美術評論の本をもらったんです。その帯に、「人生とは一回限りである。しかも短い。その短い人生を想像力にぶちこめたらそんな幸せなことはないと思う」という言葉があって。高校生の僕としては、単純にそういうふうに生きたいなと思っちゃったんですね。想像力を使って生きるって幸せかな、と。それで小説だったら自分でゼロから作ることができるのかなと思い、大学に入ったら時間もあるだろうから書こう、と思っていました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)大江健三郎による1962年発表の長編小説。
「はじめて大江健三郎の『叫び声』を大学の生協で見つけて、読んだらこれが本当に、叫び声をあげるくらい面白くて。大江さんについて何も知らなかったので、もう、すごい新人作家を僕が見つけちゃったくらいに思って(笑)。それからは毎日、生協で大江さんの本を買っては一日毎日1冊ずつ読んでいました。すごく幸福な体験でしたね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)大江健三郎による1959年発表の長編小説。
「馬鹿馬鹿しい若者たちの話が好きで。『叫び声』や『われらの時代』なんて本当に面白かった。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)ジョン・アーヴィングによる1981年発表の長編家族小説。
「大学時代にジョン・アーヴィングを知ったのも大きかったですね。これも大江さんと同じですごい新人見つけちゃった、くらいの勢いで『ホテル・ニューハンプシャー』や『ガープの世界』、『熊を放つ』など次々、読みました。家族ものが好きなのはその影響もあるかもしれません。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)ジョン・アーヴィングによる1978年発表の代表作。
「すごい新人見つけちゃった、くらいの勢いで『ホテル・ニューハンプシャー』や『ガープの世界』、『熊を放つ』など次々、読みました。家族ものが好きなのはその影響もあるかもしれません。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)ジョン・アーヴィングのデビュー作。1968年発表。
「『ホテル・ニューハンプシャー』や『ガープの世界』、『熊を放つ』など次々、読みました。家族ものが好きなのはその影響もあるかもしれません。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)古井由吉による1983年発表の長編小説。第15回谷崎潤一郎賞受賞作。
「大江さんも読みましたし、あとは中上健次や古井由吉。古井さんは『聖・栖』や『槿』が好きで、読むと、やっぱりこういうものでなければ純文学ではないんだろうなと思わされます。ただ、『槿』は、最近復刊されてみんなが読めるようになったのでちょっとガッカリしてます。僕は心が狭いので、自分だけのものにしておきたかったので(笑)。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)丸山健二による初期長編小説。役所で働くおじさんの日常を描く。
「丸山健二も好きですね。『さすらう雨のかかし』は学生の頃に、実家にあったので読んだんですが、小説の中でもっとも好きなものの一つです。デビューした後でも文章を写したりしていました。役所で働くおじさんが主人公で、日常の中で静かに不穏な雰囲気があって、何も起きないのに緊迫感がある。それがすごく好きなんですね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)佐藤哲也による1995年発表のファンタジー小説。第7回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
「佐藤哲也さんの『イラハイ』。これはうちの奥さんもお気に入りですが、最高です。高校の教科書に載せればいいのに、と思うくらい(笑)。ファンタジーというと、僕は魔法や剣が出てくる話は得意ではないのですが、これは全然違う。応募した後のデビュー直前に読んだのですが、これを読んでたら"すでにこんなに面白い人がいるのに"って、怖くて書けなくなっていたかも。たとえば、「冒険が始まったので、ウーサンは走った」っていう、そういう表現だけで幸せな気持ちになります。すごく小説的でしょう? 映像では絶対に見せられない。小説を読む喜びってこういうことなのかなって気づきました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)佐藤亜紀による1992年発表の長編小説。
「佐藤さんの奥さんの佐藤亜紀さんの『戦争の法』も素晴らしいですよね。あんなに恰好良い小説はないですよ。『イラハイ』と『戦争の法』さえあれば生きていける、と思うくらい。あのお二人は、最強のご夫婦ですよね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)本多孝好による1999年第16回小説推理新人賞受賞作を含む短編集。
「本多孝好を知った時は衝撃を受けました。デビューした後に『MISSING』を読んで、僕よりも面白いなあ、と純粋に思いました。ユーモア感覚がすごく通じるところがあったし、こういう会話を書くのか…とすごく感心して。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)吉田修一による2001年発表の短編集。
「吉田修一さんも面白いですよね。僕は勝手に"よっしゅう"と呼ぶことにしているんですが(笑)、よっしゅうは人の距離感を描くのがうまいですよね。作品では『熱帯魚』の中にある「グリーンピース」がすごくよくて。女性が読んだらすごく嫌な男の話なんだろうけれど、僕にとってはすごくおかしかった。嫌なシーンがあるのに、それを品を落とさずに書けるのって凄いですよね。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)ローレンス・ブロックによるケラー・シリーズ第1作。プロの殺し屋ケラーの哀感を描く。
「ローレンス・ブロックの『殺しのリスト』は以前買っていて今年読んだんですが、一生、ずっとこれを読んでいたいって思ったくらい。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)熊谷達也による2004年第131回直木賞・第17回山本周五郎賞W受賞作。マタギの夫婦の物語。
「同じ仙台在住の熊谷達也さんの『邂逅の森』が本当に面白かったです。熊狩りの話で、大正の夫婦の人情話にいきそうにみえて、それを超えた熊との対決につながる。これは本当にすごいです。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)T.R.ピアソンによる長編小説。柴田元幸訳。
「それからT・R・ピアソンの『甘美なる来世へ』を読んで、これもずっと読んでいたいくらいに面白かったんですが、読んだ後で、久々に後どれくらい生きられるだろうか、と考えてしまいました。というのも、翻訳が柴田元幸さんで、巻末にもこれからもピアソンの作品を何冊か訳していく、と書かれているんですが、柴田さんって、他にもたくさん仕事をかかえている方でしょう。全部読むまでは死にたくないけれど、それにはどれくらいかかるんだろうと考えてしまいました。」
– 出典: WEB本の雑誌「作家の読書道」第31回 伊坂幸太郎インタビュー(2004年5月)