赤毛のアン
L.M.モンゴメリによる1908年発表の児童文学。
有名人が実際に10代で読んでいた本54冊を、本人発言の出典リンク付きで収録。又吉直樹『人間失格』、池井戸潤『赤頭巾ちゃん気をつけて』、湊かなえ『セーラー服と機関銃』、万城目学『徳川家康』など、中学生・高校生のうちに出会っておきたい名著の決定版。
L.M.モンゴメリによる1908年発表の児童文学。
1973年江戸川乱歩賞受賞作。高校生たちが主人公の青春ミステリーで、ベストセラーとなった。
ノーベル文学賞作家・川端康成の代表作。京都を舞台にした双子姉妹の物語。
「全然毛色が変わりますね。多分中学高校生ぐらいで読んだんですかね。川端康成とかいわゆる文豪と言われる人、教科書にも出てくるような人の作品って難しそうっていうか堅苦しいっていうか、なんか読みたくないなってむしろ思っていたんですけど、これきっかけで本当に食わず嫌いしなくなりました。当時まだ私京都って中学の修学旅行で1回行ったぐらいだと思うんですよ。ほとんど馴染みはなくて、でもやっぱり憧れはあって、これを読むと物理的な場所、距離も超えられるし時代も超えられるんだなっていう、自分が知らない世界に入っていけるんだっていう感覚をすごく覚えた。」
オーウェルの寓話小説の決定版。吉田健一による定番訳に、ヒグチユウコの装画と挿絵を全編にあしらった単行本。
「こんな尖った見た目でしたっけ?やばい本みたいな感じで素敵すぎない?多分中学生か高校生ぐらいの時に読んだけど、これは物として欲しいな。だってすごくないですか、おしゃれすぎません?」
イラストレーター・寺田克也の画集。
「寺田克也先生のイラストレーター画集。高校生大学生ぐらいの時に好きだった一番好きだったイラストレーター。コミッカーズっていう日本のイラストレーターをいっぱい扱ってる雑誌が当時あって、そこで出会ったのがきっかけ。嫌いなものは多少無理してでも嫌ってるとこあるしね、人生って嫌いなものあった方が面白いんですよ。なんか年取れば逆に何でも許せるし何でも理解できるようになってきて、そこはあえて嫌いは嫌いのまま置いとくほうが面白い。これはどうしても食えないんだよねってものが2、3あった方が面白いじゃないですか、話盛り上がるし。」
平井和正による超能力・宗教SFシリーズの古典。
「中学生になってからは都築道夫さんを読んだり。夢枕獏さんの「キマイラ」
さくらももこの中学から高校時代までを描いた自伝エッセイ。漫画家・さくらももこ誕生秘話、迷いと挫折を笑いと涙で綴る。
「さくらももこさんの『ひとりずもう』っていうエッセイがあって、そのエッセイとかはなんか思春期のことについてさくらももこさん書いてるんですけど、なんかさくらももこさんですらこんなに、あの天才ですら最初こんなになんか紆余曲折やってるんだっていうのが非常になんだろう、印象的だし面白い。『ひとりずもう』をまだ読んでない方絶対読んでほしい。面白いから。」
山下泰平による明治娯楽物語論。森鴎外『舞姫』時代の裏で大ヒットしていた弥次喜多型小説(『宇宙世界膝栗毛』『人体道中膝栗毛』など)を追い、なぜ日本で『純文学だけが正統』という偏った伝統が生まれたかを解明。
「明治時代の文学といえば夏目漱石や森鴎外なんですが、実際に何十倍も売れたのは『明治娯楽物語』。本書はそれを言いとしている。明治はものすごい勢いで文明開花が進んだ——欧米の文学は敷居が高くて読めない、できれば講談調で読みたい、そこに答えたのが明治娯楽物語。 大流行したフォーマットは『弥次喜多』。1802年の十返舎一九『東海道中膝栗毛』のキャラクター(やじろべえと喜多八)を使い回す、現代の異世界転生もの・ラノベと同じ感覚——とりあえず弥次喜多をどっかへ行かせて、その世界の知識(西洋文化)を取り入れる。 『宇宙世界膝栗毛』(明治17年):弥次喜多が月へ行く。ジュール・ヴェルヌの宇宙旅行原作通り——大砲の弾でしがみついて飛ぶ(無重力描写は『すぐ喉が詰まる』とテキトーすぎる)。 『人体道中膝栗毛』(明治19年):旅費がないからミクロ化して人体内を旅する——『口車』は唇でできた水車、『嘘八百里とい」
コンビニで18年間働く36歳独身女性・古倉恵子の物語。第155回芥川賞受賞。世界46カ国・地域で翻訳。
「コンビニ人間。コンビニで働くことで自分を整えるというか自分を取り戻す。めっちゃわかるんですよね。高校生の頃、僕、初めてやったアルバイトがありがちなマクドナルドなんですけど、めっちゃ働いてたんすよ。狂ったようにずっと働いてた時期があって、なんかすげー救われてたんですよ労働に。完璧な機械になることを追い求めるマニュアルみたいなのを、いかに綺麗に達成していくかっていうゲームを僕はずっとやってて、なんか不思議な快楽を感じてたんですよね。それをめっちゃ思い出させてくれたんで、わかるってすごい共感した記憶があります。」
「大学や高校の卒業生全員に与える本としては、私なら『Lessons From History』だ。デュラント夫妻はおそらく史上最高の歴史家だろう。5,000年の歴史を5,000ページにまとめた後、彼らはそのテーマを取り出して、104ページにまとめた。宗教、自然資源、その他何でも、各テーマごとに本質をまとめている。」
ハインラインの軍事SF(1959年原著)。機動戦士ガンダム『パワードスーツ』の元ネタ。道徳哲学の授業を通じて『暴力と決着』を問う問題作。
「ハインライン作の軍事SF。物語の最初の部分に主人公がもうすぐ高校卒業する、その中で『道徳哲学』の時間というのがある——これは『宇宙の戦士』以来の造語。最後の授業で学生たちが自由に質問する中、ある女性徒から『暴力は何も解決しないと母から言われましたって』と言われる。これに対して道徳哲学のデュボワ先生(元軍人)は『暴力は歴史上最も多くのことに決着をつけてきた』と語る。解決するとは言ってない、決着というのが暴力によって歴史上最も多くのことを決着つけてきた。これに反対するのは最悪の希望的観測に過ぎない、この事実から目を背けようとする民族種族はその命と自由という高い代償を支払わされる。 僕がこの小説を初めて読んだのが高校生ぐらいで、ちょうどその主人公と同じくらいの年齢だったんですけれどもすごいショックだった。暴力でしか解決しないとは言ってない、暴力によって歴史上だいたいのことは決着がついてきた、こ」
「私が大学や高校の卒業生全員に与えたい本の1つは、ジョーゼフ・キャンベルの『Hero with a Thousand Faces』(千の顔をもつ英雄)だ。少し難しいが、内容が非常に豊かで、本当に良い本だ。」
赤川次郎の代表作。映画化もされた人気青春ミステリー。
「中学生になった頃にやっとちゃんとした書店ができたんです。そこで『セーラー服と機関銃』をまず買って、そこからは本のあらすじの部分を読んで、10代の子が主人公のものを買って読むようになりました。」
シャンソン歌手・石井好子による1963年発表のエッセイ。第1回エッセイスト・クラブ賞受賞作。
「エッセイ本。中学生の頃読んだ、石井好子さんというシャンソン歌手の方の『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』は、オニオングラタンスープの作り方がすごくおいしそうで、肌寒い季節になると読みたくなる。」
与謝野晶子による現代語訳の源氏物語。湊が高校時代に挑戦した古典。
「実際読んだら難しくて挫折しそうになったけれど、挫折したら「ほらみたことか」
「思春期の少年が、自分の中にいる『もう一人の自分』と対話」
連城三紀彦による1980年刊行の連作短編集。表題作で1981年第34回日本推理作家協会賞短編部門受賞。耽美と謎が織り重なる和の名作。
「耽美的なものというと連城三紀彦さんが直木賞を受賞した『恋文』や『戻り川心中』なども読みました。」
イギリスの児童文学者ロバート・ウェストールの戦争児童書。第二次大戦中の英国空軍爆撃機を舞台にしたホラー小説。宮崎駿が24ページのフルカラー漫画『航空ファンタジー博物館』を寄稿した稀有な一冊。
「宮崎駿が中に24ページもフルカラーの漫画を描いてるんですね。これだけでもお買い得なんですけど、この小説自体がめちゃくちゃカッコイイ。主人公は高校卒業したばかりのゲイリーという男の子で、英国空軍に入って5人組のチームでウェリントン爆撃機に乗せられる。 第二次大戦中のイギリスは『飽和爆撃』という方法をとっていた——1回の爆撃に100機・500機・最終的には1000機の編隊でドイツを爆撃。20回出撃で1セット組んで、なかなかその1セット終わらない、生き残る確率が44%、数セットいくと20%まで下がる暗い損耗率の高い時代。イギリスは10万人の若者を死なせて、ドイツに与えた損害は民間人含めて1万人いかなかった——本当に無駄な世界だった。 ブラッカム機長というアイルランド人のアル中で乱暴な機長が出てくるんだけど、その彼らがドイツのユンカース夜間戦闘機を撃墜するシーン——インターコムでドイツ人パイロ」
坂崎乙郎による美術評論の名著。
「島田さんにハマっていた高校生の頃、うちの親から『絵とは何か』という美術評論の本をもらったんです。その帯に、「人生とは一回限りである。しかも短い。その短い人生を想像力にぶちこめたらそんな幸せなことはないと思う」
司馬遼太郎による1968年発表の歴史長編。土佐の戦国大名・長宗我部元親の生涯。
「図鑑的なものを読んでいたら詳しくなって予備知識ができました。たとえば司馬先生の『夏草の賦』を読んで「長曾我部元親書いてんねや」
村上春樹による1987年発表の超ベストセラー長編小説。
「村上春樹さんの『ノルウェイの森』や、吉本ばななさんの『TUGUMI』や『キッチン』は、テレビなどでも大ベストセラーと言われていて、そうすると田舎の子供の感覚では、日本中の人が読んでいるような気がして、これは読まなきゃ、となりまして。『ノルウェイの森』の「ジャングルの虎がみんな溶けてバターになるくらい君が好きだ」
コリン・デクスターによる1975年発表のモース警部シリーズ第1作。
「あと外国作品はあまり読まなかったんですが、『ウッドストック行最終バス』のコリン・デクスターや『偽のデュー警部』のピーター・ラヴゼイは好きで、過去の作品も遡って読んでいました。」
丸山健二による1996年発表の長編小説。
「中学生の頃に読んだ『水の家族』という作品ですね。その頃って思春期特有の、どうでもいいことでモヤモヤ悩んだりすることがありますよね。坂口安吾や泉鏡花も面白かったけれど、そのモヤモヤに答えてくれるものじゃなかったんです。でも、この『水の家族』は答えてくれた。そうか小説ってこういうものなんだ、と感じましたね。私は何度読んでも心を揺さぶられます。狭い世界を描いているようで、ちっとも狭くない。平凡に見えた人たちもちっとも平凡じゃなかったってことが分かる。ダイナミズムがあるんです。それから、ずっと、丸山さんの作品は読んでいますね。」
庄司薫「薫くんシリーズ」赤黒白青4部作の第2作。1969年発表。
「『さよなら怪傑黒頭巾』『白鳥の歌なんか聞えない』『ぼくの大好きな青髭』という赤黒白青の四部作も読んだし、本名の福田章二の名で中央公論新人賞を受賞したデビュー作の『喪失』も読みました。同時に星新一、筒井康隆も読み漁りました。」
庄司薫「薫くんシリーズ」赤黒白青4部作の第3作。1971年発表。
「『さよなら怪傑黒頭巾』『白鳥の歌なんか聞えない』『ぼくの大好きな青髭』という赤黒白青の四部作も読んだし、本名の福田章二の名で中央公論新人賞を受賞したデビュー作の『喪失』も読みました。」
庄司薫「薫くんシリーズ」赤黒白青4部作の完結編。1977年発表。
「『さよなら怪傑黒頭巾』『白鳥の歌なんか聞えない』『ぼくの大好きな青髭』という赤黒白青の四部作も読んだし、本名の福田章二の名で中央公論新人賞を受賞したデビュー作の『喪失』も読みました。」
トニ・モリスンによる1970年デビュー作。1993年ノーベル文学賞受賞作家による黒人少女の物語。
「高校2年生の時だったと思うんですけど、装丁に惹かれて『青い眼がほしい』を買ったんです。文学少女やないし、まったく知らなかったんですけど、たまたま本屋に『ムー』でも買いに行って、目にとまって手に取ったんでしょうね。でも読んでみたらすっごい衝撃でした。冒頭が「秘密にしていたことだけれど」
村上龍の連作短編集。13篇の登場人物が次の話の主人公として繋がっていく。
「短編小説連作、一つの話で出てきた登場人物2人のうち後半の一人が次の話では主人公になるので、次の話ではその後半出てきたもう一人が主人公になってって、どんどんつながっていく。いろんな登場人物がいるけどみんな変な人ですね、本当に変態しか出てこない、変人のアウトレイジみたいな感じ、びっくりするぐらい変な人が出てくるのでめちゃくちゃ安心しますね。自分はおかしい人間でずっと10代の頃とかも「やばいやつだ」
「10代の頃、この短編集が大好きでした。文章の美しさ、比喩の豊かさに圧倒され、『いつかこんな日本語を書けるようになりたい』と憧れたのを覚えています。」
吉川英治による1935〜1939年連載の長編小説。
「中学の時は、吉川英治さんの『三国志』と『宮本武蔵』を読みました。この3つが、僕の中で大きな存在となった歴史もの。」
佐藤哲也による1995年発表のファンタジー小説。第7回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
「佐藤哲也さんの『イラハイ』。これはうちの奥さんもお気に入りですが、最高です。高校の教科書に載せればいいのに、と思うくらい(笑)。ファンタジーというと、僕は魔法や剣が出てくる話は得意ではないのですが、これは全然違う。応募した後のデビュー直前に読んだのですが、これを読んでたら"すでにこんなに面白い人がいるのに"って、怖くて書けなくなっていたかも。たとえば、「冒険が始まったので、ウーサンは走った」
遠藤周作による1993年発表の長編小説。第35回毎日芸術賞受賞作。インドのガンジス河を舞台にした宗教と人間の物語。
「中学生になってから、遠藤周作を全部集めました。『深い河(ディープ・リバー)』が出た時かな。お父さんが貸してくれたんですよ。それ読んで、めっちゃ感動して、遠藤さん大好きになって。わたし、著名な方に初めてファンレター書いたのって遠藤さんなんですよ。エッセイも読んで、原宿の南国酒家によく行くって書いてあったから、いつか行きたいなと思っていて、高校の時に東京に遊びに来た際に見に行ったり。」
夢枕獏による1989年発表の幻想小説。第10回日本SF大賞受賞作。
「高校生の頃で記憶に残っているのは夢枕獏さんの『上弦の月を喰べる獅子』。受験の時に買って、勉強しなくちゃ、と思いながらも夢中になって読みました。あれは今でも本当にすごいと思う。神を扱ったテーマのものって最終的に結論を出さずに曖昧にする手法が多くて、これもそうかなと思っていたら、ちゃんと結論が出ていたんです。僕としてはすごくカタルシスがありましたね。」
泉鏡花の短編「外科室」「海城発電」を含む岩波文庫。1895年発表の名作短編。
「ちょっと暗めのエッチなのが好きだったんですよ(笑)。『外科室』なんてもう、ウットリだわって思っていました。中学生が好きそうなシチュエーションなんです、手術をすることになって、執刀医は昔の恋人で、麻酔をかけられるのが嫌だと言って…。今考えると、フン、馬鹿なこと言ってんじゃねーよ、って思いそうなんだけれど、そう思わせない麗しい文章で。美男美女しか出てこないし。」
村上春樹による1985年発表の長編小説。第21回谷崎潤一郎賞受賞作。
「中学生くらいの時は一時期そういうこともしました。村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』を読んで、こりゃすげえ!と思って、何を間違えたのかハードボイルド調のものを書き始めたんです、授業中とかに。でも当然上手に書けなくて、ハア~がっかり、と、やめちゃいましたけど。」
原題『The Body』、1982年原著。キング『恐怖の四季』所収の中編。ロブ・ライナー監督で1986年に映画化された名作青春映画の原作。少年時代の友情と『大人になること』の喪失を描く。
「ロブ・ライナー監督の青春映画の傑作。1959年(ロブ・ライナーが12歳だった年)、少年4人が見知らぬ少年の死体を探しに冒険する話。冒頭で監督ロブ・ライナーは原作者キングに『主人公ゴーディはどれだけ本当の話をしてるんですか?』と質問、キングは『俺自身も自分の経験と人に話す時に面白く盛っちゃうことの境がわからなくなる、作家っていうのは生まれつきの嘘つきで自分の言った嘘を信じ込むし、嘘の中に本当を混ぜるから余計わかんなくなる』と答えた。 映画では『叙述トリック』が使われる——途中から美化された嘘が混ざる。ヒントは(1) ラストで友達クリスが消えていくシーンで、不思議に半透明になって完全に消えてしまう、(2) ボブ・コミアという作中の人気者の名前が、映画冒頭の解像シーンの自動車のラジオから聞こえる、これをゴーディが咄嗟に話に取り込んでリアリティを上げる、つまり彼は『嘘の話の中に本当のことを混ぜる」
荒俣宏による1985〜1987年連載の伝奇SF。
「藤川桂介さんの『宇宙皇子(うつのみこ)』が当時20巻くらいまで出ていて読んだし、『帝都物語』も20巻、面白かったですね。」
宮本輝による1982年発表の長編青春小説。テニス部を舞台に大学4年間を描く。
「高校の時、「『青が散る』はオレの話だ」
立花隆による1983年発表のノンフィクション。宇宙体験が宇宙飛行士の精神に与える影響を考察。
「高校生になってからは…さらに乱読。これまでのジャンルに加えて、ノンフィクションが入ってくるんです。立花隆さんの『宇宙からの帰還』を読んでものすごくショックを受けました。宇宙飛行士って、宇宙に行ったあと宗教家になる人が多いそうですが、宇宙体験で神の存在を感じるみたいなんですね。その心理的変化を書いたノンフィクションですが、それがすごく印象に残っている。外側から人類や地球を見る体験に衝撃を受けました。」
アシモフの代表作『ファウンデーション』シリーズ第1巻(1951年原著)。銀河帝国1万2000年の歴史と『心理歴史学』を扱う未来史の金字塔。Apple TV+でドラマ化。ノーベル経済学賞ポール・クルーグマンの愛読書。
「中学生ぐらいの時に読んだ。はるか未来、人類は銀河系を1つの帝国にまとめあげた。銀河系には人類以外に知的生命体がいなかった。人類は2500万個以上の惑星に植民し、総人口は100京(10の18乗)を超えた。 首都惑星トランターは惑星1つが丸々官僚機構——惑星1つが丸々事務作業ビル、その中に官僚400億人が住んでいる。皇居は1000km×1000kmのちっぽけなもの。トランターは食料も何もかも他の惑星から輸入しなければ活動できない。 この銀河帝国1万2000年の絶頂期に、ハリ・セルダンという学者が『銀河帝国は500年以内に滅ぶ』と数学的に証明した——『心理歴史学』という新しい学問を作って。一旦帝国が滅ぶと、原子力文明→石油文明→石炭文明と無限に交代して、次の文明が起こるまで3万年かかる。この3万年の空白を1000年に縮めるためにセルダンは『百科事典財団(ファウンデーション)』を作る。 ノー」
倉橋由美子による1965年発表の長編小説。
「倉橋由美子さんの『聖少女』とかも好きでしたね。高橋たか子さんも。ああ、女流とは別ですが庄司薫さんも。高校生が普通に本を読んで、純文学系がベストセラーになる、いい時代でした。」
吉川英治による1939〜1943年連載の三国志小説の決定版。
「中学の時は、吉川英治さんの『三国志』と『宮本武蔵』を読みました。この3つが、僕の中で大きな存在となった歴史もの。」
新井素子による1981年発表の青春SF小説。コバルト文庫の代表作。
「あとは新井素子さんの『星に行く船』や、藤本ひとみさんのまんが家マリナ・シリーズとか。」
池波正太郎による1971年発表の歴史人物論。
「中学生の頃に、ほとんどの先生がもうお亡くなりになっていると気づいて「ああ、『鬼平犯科帳』の続きがもう出ない」
森村桂による1966年発表の紀行小説。ニューカレドニアへの旅を描いた永遠のベストセラー。
「森村桂さんの『天国にいちばん近い島』もすごく好きで。日本人の女の子が一般的には海外旅行が難しかった時代に、とある船の船長に手紙を書いてニューカレドニアにつれていってもらうという話を読んで、こんなことができるんだって思ったんです。中学生の時の自分にとって人生を変えた二冊が、『葡萄が目にしみる』と『天国にいちばん近い島』ですね。」
開高健の短編集。表題作で1957年第38回芥川賞受賞。
「その先生から安部公房の『壁』や開高健の『パニック・裸の王様』も教えてもらいました。これらは非常に印象に残っていますね。」
中島敦による1942年発表の歴史小説短編集。
「中学生になって読んだ中島敦の『山月記』の、虎になってしまった李徴にすごく心惹かれたんですが、李徴とシャドームーンが少し重なります。」
尾崎紅葉による1897〜1902年連載の長編小説。明治文学の代表作。
「国語便覧を読んでいくと、そこに載ってる面白い顔したおじさんたちの話がだいたい好きなんやなと分かったんです。そんぐらいから、芥川龍之介、太宰治、夏目漱石とかを読んでいくようになりました。坪内逍遥の『小説神髄』はちょっと違うかなと思い、その次の尾崎紅葉の『金色夜叉』あたりから読みましたね。」
又吉が「100回以上読み返した」と公言する太宰治の代表作。10代以降の人生に大きく影響した一冊。
「中学生のころ友達に薦められて読んだ。主人公の幼少期が自分とすごく重なって、人に話せないという感覚が全部書かれていた。」
トマス・ハーディによる1891年発表の長編小説。
「中学生でトマス・ハーディの『テス』なんかも読みましたが、何が起こったかわからなくて。昔の本だからぼやかして書いている部分も多いんです。もっと大人になってから、ああそういうことか、と理解しました。」
「10代の自分の心に響くものがあり、すごく好きになりました。社会不適応な人間にとってボードレールは、『憧れ』ですね。」
ヘルマン・ヘッセによる1919年発表の自伝的小説。
「背伸びをしようとして、母の本棚にあったヘッセの『デミアン』なんかをこれ見よがしに教室だけで読んでいたような...。「私、文学少女なのよ」
成毛 眞が HONZ で執筆した書評対象書。
「これほど丁寧で網羅的に放射線を説明している本をほかに知らない。この本を書棚に入れておけば、なにか事が起こったときにいつでも引き出して正確な知識を得ることができるだろう。健康診断でCT検査やPET検査を受けるときにも参考になる。しかも、科学に興味のある小中学生なら、最後まで読み終えることができるほどのわかり易さだ。 著者はつくば市にある高エネルギー加速器研究機構の准教授。長い金髪で知られるニュートリノ研究者だ。これまでにも『すごい実験』や『すごい宇宙論講義』などの一般向けベストセラーを書いている。 本書は現在も公開されている同名の無料サイトを一冊の本にしたものだ。本文の内容に差異はない。しかもスマホ用に最適化しているため、書籍よりも無料サイトのほうが読みやすい人もいるだろう。」
成毛 眞が HONZ で執筆した書評対象書。
「アマゾン創業者のジェフ・ベゾスと電気自動車製造会社テスラ創業者のイーロン・マスク。太陽が昇るどこかの惑星(または衛星)を背景に2人が対峙している表紙は鮮烈だ。どちらかがほかの星に降り立つ日も近いことを暗示しているようだ。 それぞれの個人資産は十数兆円と2兆数千億円。政府機関を凌駕する力をもつといわれる55歳と47歳。二人は人類にとってどんな存在になるのだろう。そして人類はどこへ連れて行かれるのだろう。 ジェフ・ベゾスはアメリカ生まれ。SFファンだった少年は、最優秀の成績で高校を卒業し、名門プリンストン大学で物理学を学ぶようになる。コンピュータ科学と電気工学の学位を取得して金融界に飛び込んだ。 いっぽうのイーロン・マスクは南アフリカ生まれ。」